睡眠時無呼吸症候群「SAS(サス)」
- 高血圧リスク(いびきをかかない人のおよそ2.4倍)
- 脂質異常症(高脂血症)リスク(いびきをかかない人のおよそ3.2倍)
- うつ病(いびきをかかない人のおよそ2.4倍)
- まず、医療機関にて検査をしていただきます。
- 睡眠時無呼吸症候群と診断されましたら、マウスピース作成のための紹介状をもらい、当院までお電話ください。
- 当院にて、スリープスプリント作成のための型取りを行います。
- 約1週間後、マウスピースが出来上がりますので、再度ご来院頂き装着の練習をしていただきます。
- ご自宅で睡眠時装着していただき、1週間後、1カ月後に経過観察のためにご来院頂きます。
- 当院より、医療機関への報告書を作成いたします。
- 報告書をご持参のうえ、再度医療機関を受診していただきます
「家族のいびきがうるさくて、夜眠れない・・・」
「自分のいびきが気になって、友達と旅行に行くのをためらってしまう・・・」
最近、当院にもこのようなご相談で来院される患者さまが増えてきました。
昔は、いびきと言えば単なる迷惑な悪癖としてしか認識されていなかったようですが、最近では、いびきの背景にある病気にも目が向けられることとなったため、ご自身やパートナーのいびきについて気にされる方が増えてきたように思います。
いびきにはいくつか種類があるのですが、健康な人でも条件を満たした時にいびきをかくというのはよくあることで、これは大きな問題ではありません。
それに対し、寝ているときはいつもいびきをかく、という人は注意が必要です。
いびきの種類
散発性のいびき
普段はいびきをかかないのに、お酒を飲んだ時だけいびきをかく。という人もおおいのではないでしょうか?
このようないびきは、「散発性のいびき」に分類されるもので、多くの場合は一時的に現れる症状と言えるでしょう。
お酒を摂取した時以外にも、疲れた時や体調が悪いとき、花粉症などで鼻が詰まっているときなどにもいびきをかきやすくなる傾向があります。
習慣性のいびき
散発性のいびきに対して、寝ているときはいつもいびきをかくという場合、それは、習慣性のいびきであると考えられます。
寝ている時にいびきをかいている状態というのは、しっかりと熟睡できていない証拠でもありますから、そのような状態が毎日続くのは決して体にとって良いこととは言えません。
また、いびきをかいている途中でピタッと呼吸が止まったり、毎晩大いびきをかくような場合は「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」であることも疑われますので、早めの治療が必要です。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?
睡眠時無呼吸症候群とは、寝ている時に、10秒以上にわたって呼吸が止まってしまうことが繰り返される病気です。
医学的には、10秒以上の呼吸停止が、一晩(7時間の睡眠中)に30回以上、または、1時間あたり5回以上繰り返される場合には睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
近年では、この睡眠時無呼吸症候群を起因とする事件や事故がニュースでも大きく取り上げられたため、いびきに対する意識も変わってきた方が多いのではないでしょうか?
他人を巻き込んでしまう交通事故はもちろん、車を運転しない人にとっても、下記のような健康リスクがあると言われております。
睡眠時無呼吸症候群による健康上のリスク
いびきの原因とメカニズム
いびきは、「上気道」と呼ばれる空気の通り道が何らかの理由で狭くなってしまうことで、空気抵抗が大きくなり、呼吸をしたときに粘膜が振動することで起こります。
上気道が狭くなってしまう原因は人によってさまざまですが、実は、いびきをかく人のほどんどが口呼吸をしていると言われるほど、いびきと口呼吸は密接なつながりを持っています。
口呼吸がいびきにつながる理由
口で呼吸をしていると鼻呼吸に比べ「軟口蓋(なんこうがい)」と呼ばれる、口の中の奥の天井(上あご)の柔らかい部分が落ち込みやすくまります。
軟口蓋が落ち込んでしまうと、その分気道を狭くしてしまいますので、いびきが発生しやすくなります。
また、軟口蓋だけではなく、舌が落ちてしまうことで気道をふさいでしまう場合も多くあります。
普段から口呼吸をしている人は、舌の筋肉が衰えている傾向がありますので睡眠中に舌を支えていられなくなり、寝ると重力の影響で舌が落ちてしまうのです。
若いころよりも、年を取ってくるといびきをかきやすくなるのも、このためです。
このような場合は、口のまわりの筋肉を鍛えることで舌が落ちてくることを防ぎ、いびきをかかないようにすることが可能です。
当院でのいびき治療
当院では、いびきの治療としてスリープスプリントにより治療をおススメしております。
スリープスプリントとは、夜寝るときに装着するマウスピースのことで、睡眠時に下あごの位置を前方に出すように固定することで気道を確保し、いびきの発生を抑える治療法です。
いびきの治療には、マウスピースの他にも、「CPAP療法」と呼ばれる睡眠時に鼻マスクを装着する方法や、外科手術により気道を広げる治療法もありますが、どちらも手軽にできる治療法ではありません。
重度の場合はそのような治療法が必要になる場合もありますが、大抵の場合はスリープスプリントで解消できることがほとんどですので、まずはスリープスリンとでの治療をためしてみて頂ければと思います。
提携の医療機関で「睡眠時無呼吸症候群」と診断された場合には、保険内でマウスピースを制作することも可能ですので、まずはお気軽にご相談下さい。